AIツールはウェブページの下書きをすばやく作れますが、余白や画像の配置、納品前の確認までは代わりに行いません。Chiseloは既存HTMLを編集するmacOS向けビジュアルエディタです。ページを開き、文字・画像・レイアウトを整え、HTML、PDF、プレゼンテーションとして書き出せます。アプリ内でコンテンツを生成するAIではなく、すでにあるHTMLを仕上げるためのツールです。
ソースコード、画面、インストール手順はいずれもSwiftUIとWebKitを使ったMacアプリを示しています。一方、READMEにはWindows向けの説明が残っています。この記事では現在のソース、LICENSE、ユーザー向けインストールガイドを基準にしました。2026年9月24日にmainブランチをビルドしましたが、アプリは起動しておらず、未確認のZIPもインストーラーとして扱っていません。
HTML生成のあとに必要な最後のひと手間
Chiseloは開発者、デザイナー、AI生成ページをよく扱う人を想定しています。ページの骨格ができたあと、文章や画像、情報の優先順位を人の目で整えたいときに、Mac上のビジュアル編集環境でHTMLを開けます。デザイン判断、内容の校正、リンク確認は利用者自身が行います。サイト生成、デプロイ、ホスティングをするサービスではありません。
HTML、HTM、XHTML、Chiseloプロジェクトファイルを開けます。中央にレンダリング結果を表示し、横のパネルで文書構造や選択中のオブジェクトの属性を確認できます。静的ページなら、変更対象を画面で見ながら編集できるため、どのCSSを直すべきか推測するよりも分かりやすい場面があります。
実際のDOM編集と、編集可能なキャンバスを使い分ける
テキストの選択、画像の差し替え、オブジェクトの位置調整、重なり順の確認を行ってからページを保存できます。通常のHTMLを直接編集しにくい場合は、現在の表示を編集可能な状態へ変換し、対応する要素をオブジェクトとして動かしながら仕上げる方法もあります。
この2つの方法は同じではありません。直接編集は既存のHTML構造に近い一方、固定したレイアウトは構図の仕上げに向いています。動的な挙動、複雑なCSS、分離できないコンテンツは、一体のオブジェクトや近似表現として残ることがあります。書き出し前のチェック機能は一部のリスクを知らせますが、完成ファイルを元のページと比較する作業は欠かせません。
HTML、PDF、PPTXはそれぞれ別の納品形式
クリーンHTMLはエディタ固有の情報を取り除き、ウェブ公開を続けるための形式です。編集可能HTMLではブラウザー上で文章をさらに変更できます。PDFはブラウザーでの表示をページに分け、PPTXはページを編集可能なプレゼンテーション要素に変換することを目指します。
PPTXがウェブページをピクセル単位で再現するとは限りません。表、SVG、複雑な効果、オブジェクトの重なりや順序が変換に影響することがあります。書き出し後はPDFやスライドを開き、はみ出し、リンク切れ、文字サイズ、オブジェクト順を確認してください。編集のしやすさより見た目の再現を優先するなら、まずPDFと比較しましょう。
スナップショットは便利。ただし別途バックアップを
既存ファイルを上書きする前に、アプリはバージョンスナップショットの作成を試みます。画面にはスナップショットの閲覧と復元機能もあります。誤編集から戻りやすくなりますが、完全なバックアップではありません。元ファイルと同じコンピューターに保存されている場合、ディスク故障や誤削除で一緒に失われる可能性があります。
実際のプロジェクトを編集する前に、HTMLの原本と依存する画像・スタイルシートを別の場所にもコピーしてください。相対パス、外部フォント、スクリプト、ネットワーク上のリソースを使うページは、納品先から書き出したファイルを開き、依存関係が解決することも確かめましょう。
入手方法:現時点ではソースからビルド
2026年9月24日時点で、ChiseloのApp Store掲載ページや、公開済みのGitHub Releasesインストーラーは確認できませんでした。READMEのダウンロードボタンはReleasesではなく、リポジトリ内configフォルダーのZIPを指しています。そこにあるWindows向け手順もSwiftUI/macOSのソースや公式インストールガイドと一致しないため、そのZIPを確認済みのMacインストーラーとは見なしません。
プロジェクトのインストールガイドにはSwift Package Managerでのビルド方法があります。Package.swiftはmacOS 13以降とSwift tools 5.9を宣言していますが、すべてのmacOSバージョンでの互換性を検証したという意味ではありません。Apple Silicon、macOS 27、Swift 6.4でswift buildを実行し、ビルドは完了しました。クロージャーのキャプチャーに関する警告が1件あり、アプリ自体は起動していません。多くのMacユーザーにとって、これはワンクリックで導入できる方法ではありません。
git clone https://github.com/Danamagentapink178/Chiselo.git
cd Chiselo
swift build
swift run Chiseloコマンドは公式のインストールガイドに基づいています。確認したのはビルド手順のみで、アプリの起動コマンドは実行していません。
ソース公開はオープンソースや商用利用を意味しない
リポジトリのLICENSEはChiselo Personal Non-Commercial License 1.0です。個人、教育、研究、評価、非商用の趣味用途を許可する一方、権利者から別途書面で許諾を得ない商用利用を禁止しています。ライセンス自身がOSI承認ではないと明記しているため、「ソース公開・非商用」とするのが正確です。
実利用に関わる表現の食い違いもあります。READMEはフリーランス案件での利用を認めるように書いていますが、ライセンスは有償コンサルティングやデザイン業務を商用利用に含めています。READMEの一文だけを有償案件への許可と解釈しないでください。顧客案件や業務で使う場合は、事前に権利者から書面で許諾を得ましょう。
試す価値がある人、待った方がよい人
HTMLに慣れていて、Mac上で視覚的な調整、書き出し確認、レイアウトの反復を行いたい人には、編集から納品までの考え方がよくまとまっています。オブジェクトインスペクターと書き出し前チェックにより、コードだけの作業より納品時のリスクを把握しやすくなります。
App Storeからの導入、すぐに使える公式ビルド、または商用案件に使える明確な許諾が必要なら、確認可能な正式リリースとライセンス案内を待つのが無難です。それまでは、条件を確認して自力でソースをビルドできる開発者向けのプロジェクトとして検討してください。
プロジェクト情報
- ライセンス
- Chiselo Personal Non-Commercial License 1.0
- 対応環境
- Package.swiftではmacOS 13以降。Apple Silicon、macOS 27でビルドを確認。
- 実装言語
- Swift、SwiftUI、WebKit
- 確認したバージョン
- 0.1.11 preview docs; main @ 729232be4c6c (checked 2026-09-24)
インストール
git clone https://github.com/Danamagentapink178/Chiselo.git
cd Chiselo
swift build
swift run Chiseloデモ

ライセンスの概要
個人、教育、研究、評価、非商用の趣味用途が許可されています。有償コンサルティングやサービスを含む商用利用は禁止されており、利用には権利者から別途書面で許諾を得る必要があります。OSI承認のオープンソースライセンスではありません。



