WonderBoxは、メモリ表示、キャッシュ整理、アプリ削除、ディスク分析、ファン制御、スリープ防止を一つにまとめたMac向けのネイティブツールです。すべてのMacを速くするという約束ではなく、状態を確認し、実行した操作の変化を追えることを重視しています。
プロジェクトは数値の検証しやすさと慎重な削除を掲げています。READMEにはスキャンと分析はMac内で完結し、データをアップロードしないとありますが、これは開発者の説明であり、第三者によるプライバシー監査ではありません。機能ごとに必要な権限も異なります。
メモリの状態を確認しやすい画面
メモリ画面ではApp、Wired、Compressed、Cached Files、Availableを分類し、スワップ使用量とカーネルのメモリプレッシャーも表示します。アプリが使う領域、圧縮ページ、ファイルキャッシュを分けて見られるため、一つの合計値だけで状態を判断せずに済みます。
アプリごとの使用量では、ヘルパープロセスを親アプリにまとめ、圧縮・スワップ領域の推定値も表示します。同じ画面から通常終了や強制終了もできますが、作業中のアプリを終了すると未保存の内容が失われる可能性があるため、操作は慎重に行ってください。
最適化の前後をレポートで比較
ワンクリック最適化では、ヘルパーがmacOSのシステム全体向けメモリプレッシャー通知を送り、その後ファイルキャッシュをpurgeします。WonderBoxは処理前後のメモリと上位アプリを計測し、カテゴリごとの変化や応答したアプリをレポートします。
前後のレポートは、根拠の見えない大きな数字より役立ちます。ただし、どの作業環境でも空きメモリが増えたり体感速度が上がったりする保証ではありません。結果は起動中のアプリと再利用可能な領域によって変わるため、普段の利用状況と照らし合わせましょう。
整理対象はキャッシュなどの再生成可能な項目
標準スキャンではユーザーキャッシュ、ログ、Xcode DerivedData、7日以上前のインストーラー、ゴミ箱を確認します。詳細スキャンではパッケージ管理ツールのダウンロードキャッシュ、ブラウザやElectronのキャッシュ、シミュレーターや端末サポートデータ、古いアプリの残存ファイル、端末バックアップ、古い未完了ダウンロードも対象になります。
プロジェクトによると、カテゴリを個別項目まで開いて確認でき、使用中のブラウザやElectronアプリのキャッシュはスキップし、ツールチェーンやインストール済みバージョンは削除しません。スキャン結果は確認リストとして扱い、再生成してよいと分かる項目だけを選びましょう。
アプリの関連ファイルはゴミ箱へ移す前に確認
アプリ画面はシステムとユーザーのApplicationsフォルダを調べ、サイズや取得できるインストール日・最終使用日を表示します。各アプリに関連するキャッシュ、設定、コンテナ、保存状態も一覧できるので、削除前に残存データを確認できます。
プロジェクトの説明では、アプリと選択した関連ファイルは即時削除ではなくゴミ箱へ移動します。戻せる可能性はありますが、Application Supportなどに必要な設定やデータが含まれることもあるため、関連ファイルの一覧をよく見てから操作してください。
ディスク分析とメニューバーの操作
ディスク分析ではフォルダを階層ごとにたどり、容量を並列計算して、名前・サイズ・日付で並べ替えられます。選択した項目をFinderで表示したり、ゴミ箱へ移動したりできます。クラウド同期フォルダは容量計算から除外し、スキャンがダウンロードを起こさないとプロジェクトは説明しています。
メニューバーにはCPU、メモリ、ディスク、ファンの表示と、クリーンアップ、メモリ最適化、スリープ防止へのショートカットがあります。ファン制御は書き込み可能な機種に限られ、対応しないMacでは自動制御のままです。スリープ防止には時間指定と無期限の設定があります。
権限は使う機能ごとに確認
プロジェクトによると、モニタリング、スリープ防止、アプリ一覧、標準クリーンアップは追加権限なしで利用できます。ゴミ箱を扱うときはFinderのオートメーション許可が必要になる場合があり、ホームフォルダ全体のスキャンには任意のフルディスクアクセスを設定できます。
ファン制御とメモリ最適化は、初回利用時に小さな特権ヘルパーを導入し、管理者パスワードを求めます。/Library/Cachesの整理では実行のたびに認証が必要です。読み取り専用の監視ツールより権限が広いため、必要がなければ該当機能を使わない選択もできます。
公式リリースZIPからインストール
現在の公式インストーラーはWonderBox v0.2.0ユニバーサルZIPです。変更点はリリースノートで確認できます。macOS 14以降が必要で、Apple SiliconとIntelの両方に対応します。解凍してWonderBox.appをApplicationsへ移してください。ZIPへの直リンクは2026-09-28にHTTP 200を確認しました。
プロジェクトが案内する同一アプリのMac App Store掲載ページは見つかりませんでした。配布ドキュメントにはApp Store向けビルドの構成も載っていますが、現在のREADMEはGitHub Releaseからの導入を案内しているため、ここではリリースZIPを通常の導入方法としています。試すだけならソースビルドは不要です。
初回起動には注意が必要です。リリース版はad-hoc署名でAppleの公証を受けていないため、Gatekeeperに止められる場合があります。公式ZIPから取得したことを確認したうえで、Controlキーを押しながら開き、システム設定 > プライバシーとセキュリティ > このまま開くを選びます。
v0.2.0でメニューバー中心の動作に
最新リリースではメインウィンドウを閉じた後の動作が変わりました。メニューバーショートカットが有効なら、ウィンドウを閉じてもDockから消えてメニューバーパネルに残ります。Finder、Spotlight、またはパネルのメインウィンドウを開く操作で再表示でき、Cmd+Nによる重複ウィンドウも作られません。
メニューバーショートカットが無効だと、唯一のウィンドウを閉じた後に戻る方法がなくなる可能性があります。そのためv0.2.0では終了確認を表示し、今後表示しない設定も用意しています。常駐型ユーティリティとして自然な配慮です。
ネイティブSwift製。ビルドは開発者向け
リポジトリにはmacOSアプリ、別プロセスのヘルパー、Swift Packageのテストが含まれています。ソースからビルドしてパッケージ化するにはXcode 16以降が必要です。実装を調べたり変更したりする人向けの方法で、通常のインストールにはリリースZIPのほうが簡単です。
cd WonderBox
swift build
swift test
./scripts/package_app.shMITライセンス。高速化を約束するツールではない
WonderBoxはMIT Licenseで公開され、ソースはプロジェクトのGitHubリポジトリから確認できます。READMEには全処理がローカルで完結し、データをアップロードしないとあります。これは開発者の説明であり、外部監査の結果ではありません。
メモリ分類、整理候補、システム操作をまとめて見たい人や、権限を確認しながら使える人には便利です。一方、特権ヘルパーを使わないワンクリック掃除を求める人や、最適化ボタンで必ず速くなると期待する人には向きません。
まずは公式v0.2.0 ZIPを入手し、リリースノートを確認して、管理者権限を使う機能を有効にする前にモニタリングから試してみてください。
プロジェクト情報
- ライセンス
- MIT
- 対応環境
- macOS 14以降。Apple SiliconとIntel対応のユニバーサル版
- 実装言語
- Swift、SwiftUI
- 確認したバージョン
- 0.2.0(2026-09-28確認)
インストール
# Open the official WonderBox v0.2.0 universal ZIP download:
open 'https://github.com/jasonwong1991/WonderBox/releases/download/v0.2.0/WonderBox-0.2.0.zip'


