4つのファイル一覧とパネル間の転送表示を描いた、マルチペイン・ファイルマネージャーのイメージ図。

PaneSpace:4分割で使えるmacOS向けファイルマネージャー

PaneSpaceは最大4つのローカルフォルダと独立したタブを1つのMacウィンドウにまとめます。v0.1.1プレビューでできること、現在の制限、Apple Silicon版の導入方法を紹介します。

要点
  • 最大4パネル、12種類の配置、独立したタブと閲覧履歴、リスト・カラム表示を備えたmacOSネイティブのファイルマネージャー。
  • バイト単位の進捗、キャンセル、再試行、競合時の選択肢付きでパネル間転送に対応。履歴と、対応操作の復元可能な取り消しも利用できます。
  • Finder風の複数選択、一括リネームと重複確認、大きなフォルダの段階的読み込みに対応。ネットワークストレージはまだ使えません。
  • v0.1.1プレビューの対象はmacOS 26以降のApple Silicon Macです。公式ZIPはad-hoc署名で未公証ですが、インストールにソースビルドは不要です。

プロジェクトの作業フォルダ、ダウンロード、外付けドライブを行き来するとき、面倒なのは複数の場所を同時に把握し続けることです。PaneSpaceは複数のパネルを組み合わせたmacOSネイティブのファイルマネージャー。Finderのウィンドウを何度も並べ替えなくても、ローカルファイルを見比べて移動できます。まだプレビュー段階ですが、日常的なファイル操作がひと通り揃っています。

4つのフォルダを一画面に並べる

単一パネル、左右の分割、非対称レイアウト、4分割グリッドなど、12種類の配置から選べます。最大4つのパネルにはそれぞれ独立したタブと移動履歴があり、片方を元フォルダに固定したまま、もう片方で保存先を切り替えられます。

ウィンドウを閉じても、次回起動時にパネル配置が復元されます。保存済みの名前付きワークスペースはまだロードマップ上ですが、一時的な分割表示よりも、作業場所に戻りやすい設計です。

リスト表示とカラム表示を切り替える

ファイル名や並べ替えを見やすくしたいときはリスト表示、フォルダ階層をたどりたいときは複数階層のカラム表示を使えます。戻る・進む・親フォルダへの移動に加え、左右の矢印キーでもフォルダを移動できます。

キーボード操作ではCommand-Lでパスを入力し、Tab / Shift-Tabで操作対象のパネルを切り替え、Command-Wで現在のタブまたはパネルを閉じられます。すべてのパネルが同じ履歴を共有するのではなく、それぞれの閲覧状態を保ちます。

進捗を見ながらパネル間で転送

ローカルファイルを別のパネルへコピー、移動、ドラッグできます。転送量はバイト単位で表示され、大きなファイルのコピー中でもキャンセルでき、失敗した転送は再試行できます。

保存先に同名ファイルがある場合は、スキップ、両方を残す、置き換える、または以降の競合にも同じ選択を適用できます。フォルダを行き来した後に上書きの結果を見失うのではなく、操作時に判断できます。

よく使うファイル操作を一画面で

サイドバーにはお気に入りとマウント済みボリュームを表示できます。検索、並べ替え、隠しファイルの表示、新規フォルダ、名前変更、ゴミ箱への移動、Quick Look、デフォルトアプリで開く、Finderで表示といった操作も用意されています。

クリップボードはFinderとも双方向で使えます。Command-Cで選択したファイルをコピーし、PaneSpaceのパネルでCommand-Vを押せば貼り付けられます。Finder側とのコピー&ペーストにも対応し、同じフォルダへの貼り付けでは複製が作成されます。

複数選択と一括リネーム

選択方法はFinderに近く、Shiftクリックで範囲選択、Commandクリックで個別に追加・解除、Shiftキーと矢印キーで選択範囲を拡張、Command-Aで表示中の項目をすべて選択できます。

複数ファイルの名前は、文字列の置換、接頭辞・接尾辞の追加、連番付けでまとめて変更できます。確定前のプレビューで名前の重複を確認でき、v0.1.1のリリースノートによると、変更に失敗した場合は元の名前に戻されます。

履歴を確認して対応操作を取り消す

コピー、移動、名前変更、新規フォルダ、ゴミ箱への移動は、Transfer内のOperation Historyに記録されます。PaneSpaceを再起動した後も履歴を開けます。Control-Command-Hから直接表示することもできます。

Command-Zでは、復元可能な手順を使って対応する操作を取り消せます。取り消しによってファイルを完全削除しない方針が明記されているのは安心材料です。ただし、履歴はバックアップの代わりではありません。重要なデータは別途コピーを保管してください。

大きなフォルダも段階的に読み込む

プロジェクトによると、数万項目を含むフォルダでも、まず先頭の内容を表示してからバックグラウンドで並べ替えます。読み込みが完了するまでウィンドウ全体が待たされないようにする設計です。

リポジトリやメディアフォルダのような大きな一覧では便利そうですが、若いプロジェクトでもあります。すべてのMacやディスクで同じ速度が出るというベンチマークとしては受け取らないでください。

プレビュー版の制限を知っておく

現在対応するのはローカルファイルシステムです。SFTP、SMB、WebDAVは今後の予定で、まだ使えません。また、サンドボックス配布向けのセキュリティスコープブックマーク保存は未実装です。ファイルアクセスはmacOSが実行中のアプリに許可した範囲に依存します。

インターフェースは現在、英語と簡体字中国語に対応しています。PaneSpaceはプレビュー版のため、大切なファイルは別途バックアップし、予定機能に依存する前に開発ロードマップを確認してください。

公式v0.1.1プレビューをインストール

この記事で確認した最新の公式版はv0.1.1です。Apple Silicon向けPaneSpace 0.1.1 ZIPを直接ダウンロードできます。変更内容とチェックサムは公式v0.1.1リリースノートで確認できます。配布ビルドの対象はmacOS 26以降のApple Silicon Macで、Intel Macはサポート対象として記載されていません。

ZIPを展開し、PaneSpace.appをアプリケーションフォルダへ移動します。公式パッケージがあるため、インストール時にソースからビルドする必要はありません。このビルドはad-hoc署名でApple公証を受けていません。初回起動をmacOSに止められた場合は、FinderでアプリをControlクリックし、「開く」を選んで確認してください。

ソースの確認やビルドをしたい場合は、公式READMEにmacOS 26以降、Xcode 26以降または互換性のあるSwift 6.2ツールチェーンと実行手順があります。ソースコードはMIT Licenseで公開されています。

ローカル中心のファイル作業に

いくつかの作業フォルダ間で頻繁にファイルを移し、タブ、選択状態、転送状況、履歴を一つのウィンドウにまとめたい人に向いています。4分割表示が中心ですが、一括リネームや復元可能な取り消しもあり、単に画面を分けるだけではありません。

ネットワーク共有、公証済みインストーラー、安定した長期運用が必要なら、切り替える前にリリースとロードマップを確認しましょう。最近のApple Silicon Macでローカルファイル管理を試すなら、公式v0.1.1をダウンロードするのが手早い方法です。

プロジェクト情報

ライセンス
MIT
対応環境
macOS 26以降。現行公式リリースはApple Siliconのみ
実装言語
Swift 6.2 / SwiftUI。テストターゲットを含むmacOSネイティブ実行アプリ
確認したバージョン
v0.1.1 preview (latest official GitHub Release checked 2026-09-25)

インストール

curl -L -o PaneSpace-0.1.1-macos-arm64.zip https://github.com/Rowan-rh/PaneSpace/releases/download/v0.1.1/PaneSpace-0.1.1-macos-arm64.zip
unzip PaneSpace-0.1.1-macos-arm64.zip
# PaneSpace.appをアプリケーションフォルダへ移動。Apple SiliconとmacOS 26以降が必要です。